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中国「本土」で使えるSIMカード

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公開日:2017/10/22

 

先日、中国の上海と江蘇省へ出張に行ってきました。事前に日本でいくつかSIMを購入し、現地でデータ通信を利用しましたので、その感想をまとめておきます。また、SIMカードを選ぶ際の注意点などもまとめました。

 

中国SIMを選ぶ際の注意点

金盾(Great FireWall)

中国には金盾と呼ばれるファイアウォールが存在します。このため中国本土では、GoogleFacebookTwitter、LINEといったサービスにアクセスできません。これを避けるためには、VPNを利用するか、以下に紹介するような香港経由のローミングSIMを使用する必要があります*1

 

LTE方式

LTEにはFDD-LTE方式とTD-LTE方式の2つの方式があり、世界的にはFDD-LTEの方が広く利用されています。日本でもFDD-LTEが広く普及しており、TD-LTEWiMAXなどのごく一部で利用されているだけです。

一方、中国のキャリアである中国聯通はTD-LTE方式を主として採用しています。そのため、中国聯通のネットワークを利用する場合は端末がTD-LTEに対応しているかの確認が必要です。

 

購入は出発前がオススメ

SIMカード自体は中国本土でも入手可能です。しかし、中国本土で販売されているSIMは金盾を超えることがでず、GoogleFacebookTwitter、LINEを利用できません。香港のローミングSIMは日本のAmazonなどで簡単に手に入りますので、事前に準備していった方が無難でしょう。

ただし、電話番号付きSIMは基本的に現地でしか入手できませんので、番号が必要な方は現地で購入してください。

 

中国で実際に使えたSIMカード

中国移動(China Unicom)プリペイドSIMカード

いくつかSIMを現地で試しましたが、一番のおすすめはこちらです。使用している周波数、LTE方式ともに最もメジャーなものなので、日本のほとんど全てのSIMフリースマートフォンで利用可能です*2。また、設定も簡単でしたし、通信もスムーズでとても快適でした。

 

アジア周遊プリペイドSIMカード

 

こちらはタイのTrueというキャリアが発行している、複数ヶ国周遊タイプのSIMカードです。中国での通信には中国聯通が使われているため、スマートフォンがTD-LTEに対応している必要があります。

こちらのSIMカードは、使用中にネットワークに繋がらなくなることが多々ありました。これが中国聯通で一般に発生するものなのか、このSIMとGalaxy S7組み合わせ特有のものなのかは不明です。モバイルデータON/OFF、機内モードON/OFF、再起動で直りしましたが、面倒でした。

 

まとめ

今回は中国本土で使用できるSIMカードをについて紹介しました。中国で快適にネットを楽しむためには金盾やLTE方式に注意を払う必要があります。本記事がみなさんのSIM選びに少しでも参考になればと思います。

 

 

M2 パンダちゃん

M2 パンダちゃん

 

 

*1:香港は金盾の対象外です。

*2:中国移動はFDD-LTE方式を採用しています。