【DIY】壁美人で棚を作成した話
公開日:2018/07/08
私事ですが、4年住んだ家を出て新しい家に引っ越しました。新居は非常に快適なのですが、トイレ兼脱衣所に収納がありませんでした。そこで、壁の空いたスペースに壁美人で棚を作製しました。今回はその時の強度計算や材料選びについて、備忘録も兼ねて記事にします。
棚作成
完成図
いきなりですが、完成した棚の写真を御覧ください。
このように壁にかけるタイプの棚を作製しました。この棚の下にトイレの便座があります。このスペースはトイレと脱衣所を兼ねているため、バスタオルやトイレットペーパーを置く棚としての利用を想定しています。
このような棚の作製には2x4材を使う方法も考えられますが、床を掃除しづらくなるため今回は壁美人を選択しました。
材料選び
木材
壁美人で棚を作る際、材料に必要な最も重要な特性は「軽さ」だと考えています。ただし、注意しなければならないのは、軽さ優先でMDF材などを選んでしまうとビスが効かないということです。ビスを打つ所は合板、集成材などで賄う必要があります。今回の写真で説明すると、奥の背板が合板、棚板がMDF材です。*1
まずは棚の重さを計算すると、重さは5.7kgとなりました。*2。木材の密度はこちらを参考しました。
一方で、この棚に載せるタオルやトイレットペーパーの重さをざっくり計算すると5kg程度です。そのため、壁美人で支えなければならない重さは5.7kg + 5kbの約11kgです。
壁美人
次に壁美人を選択します。壁美人は、棚の高さと奥行きで静止荷重が変わります。高さ、奥行きは上の写真の通りですが、+αと書いた通り棚柱で微妙に奥行きが伸びます。そこで、ここでは奥行きはざっくり400mmとしました。これを適用すると、今回の場合の高さと奥行きはこのようになります。
- 高さ:1050mm
- 奥行き:400mm
つまり、約11kgを高さ1050mm、奥行き400mmで支えられるように壁美人を選べば良いのです。以下の表は高さ、奥行き毎の各壁美人の実質の静止荷重ですので、この表を参考に壁美人を選定していきます。
高さが奥行きの2.6倍(=1050/400)なので、24Kであれば金具一枚あたり6.2kgの静止荷重となり、2枚使えば賄えそうです。ここで注意しなければならないのは、上記計算には取付金具などの重さは入っていないということです。そこで今回は、安全を見て24Kを4枚使うことにしました*3。具体的には下の写真の赤枠の位置に壁美人があります。金具はL字とI字それぞれ2つずつ使用しています。
組立時の注意点
材料を全て揃えれたら組み立て、壁美人へのかけていきますが、幾つか注意点があります。
注意点①:MDF材はビス止めしないこと
少し調べればわかりますが、MDF材は木くずなどを圧縮して作られているため、ビスが効きません。MDF材用のコーススレッドなどあるようですが、ある程度の厚さがないと効果がないと思われますので、今回は完全に穴を貫通させ、ナットで止めています。
注意点②:棚が水平になるようにスペーサーを入れること
壁美人でかける棚は壁にピッタリと設置することはできません。壁美人の引っ掛ける部分にどうしても隙間ができてしまうためです。これによって、棚が前につんのめるようになってしまいます。それを防ぐために棚を支える後ろの板の下にスペーサー配置する必要があります。
注意点③:各壁美人に均等に重さが加わるようにゴムを挟むこと
今回は壁美人を4つ使用しています。人の手で壁に設置し、4つ全てに均等に重さが加わるように位置決めするのは至難の業です。そこで今回は壁美人に下のようなゴムを挟んでいます。これによって多少のズレはゴムに吸収され、完全に均等ではないですが4つ全ての壁美人に荷重がかかるようにすることができます。
注意点④:棚柱に棚を取り付ける際に壁美人に負荷がかからないよう先に棚柱に取り付けること
壁美人に取り付けた後に棚柱に棚を取り付けると、余計な荷重が壁美人にかかることになります。それを避けるため、棚を壁美人に取り付ける前に棚柱に棚を取り付ける必要があります。
まとめ
この棚を作製したのは4月ですが、今のところ何の問題もなく使用できています 。静止荷重を増やすためには高さを増やす必要があり、しかしそうすると重さも増えというトレードオフがあるため、設計が難しかったですが、棚板に9mmのMDF材を採用すること、壁美人を4枚利用することでなんとかクリアすることができました。壁美人で棚を作る際に参考にしていただければと思います。
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