【2018年02月更新】Raspberry Pi 3 Model Bの初期設定(SSH/VNCの設定まで)
公開日:2018/02/23
今更ですがRaspberry Pi 3 model Bを購入しました。もはや200番煎じくらいですが、Raspberry Piの設定方法は少しずつ変わっているようなので、現時点での初期設定方法をご紹介します。今回はOSのインストールからSSH/VNCを使えるようにするまでの方法を説明します。
前提
まずは周辺機器などの前提条件をご紹介します。
- 人:ハードウェアエンジニア。学生の頃Linux、プログラミングをかじった程度。
- モデル:Raspberry Pi 3 model B
- ディスプレイ:Panasonic TH-L37DT3
- キーボード・マウス:ThinkPad USBトラックポイントキーボード
- microSD:SanDisk 32GB(UHS-I/Class 10)
- PC:Macbook Air macOS Sierra
Raspberry Pi以外に必要なものは家にあるもので賄いました。SanDiskのmicroSDのみ新たに購入しました。
Raspberry Piの初期設定
1. 必要なファイルのダウンロード
まずはRaspberry PiにインストールするOSをダウンロードします。下記のページにアクセスし、NOOBSをダウンロードします。私がダウンロードした時点ではv2.4.5が最新でした。
上記のページですが、サーバーが貧弱なのか、ダウンロードにとても時間がかかります。ダウンロードが終わらない時はこちらのミラーからダウンロードしてください。ファイルが大きいので、念のためハッシュをチェックして本家のサイトに表示されているハッシュと一致するか確認しました。Macでのハッシュのチェック方法は以下のとおりです。
2. 必要なファイルをmicroSDに書き込み
次にmicorSDカードをフォーマットします。フォーマットにはMacに標準でインストールされているディスクユーティリティを使いました。microSDを挿してディスクユーティリティを起動し、以下のように「消去」からフォーマットします。ディスクの名前は適当に付けて問題ないです。
フォーマットが終わったらmicroSDカードに解凍したファイルをコピーします。この時、microSDのルート直下に解凍したファイルをコピーしてください。
フォルダをコピーしてしまうとインストール画面に勧めません。私はこれでハマりました。READMEには書いていますが。ルート直下とは/Volumes/ボリューム名以下という意味で、こんな感じです。
3. Raspberry PiでOS(Raspbian)のインストール
次にRaspberry PiへOSのインストールです。ファイルを格納したmicroSDをRasbperry Piに挿し、キーボード、ディスプレイを繋いでUSB電源を差し込みます。すると、下の画像のようにRaspberry Piが起動し、インストールOSの選択画面になります。
この時、画面下に言語選択メニューがありますので日本語を選択します。インストールOSには「Raspbian」を選択し、左上のインストールを押します。既存のSDカードの情報が上書きされるとの警告が出ますので「はい」を選択します。
自動的にインストールが始まります。インストールが完了したら自動的に再起動してきますので、それまでコーヒーでも飲んで待っててください。
ちなみにインストール中はこんな感じのスプラッシュ画面が出ます。しばらくしてインストールが完了したら自動的にRaspberry Piが起動します。これでOSのインストールは完了です。
4. 日本語入力(mozc)のインストール
さて、ここまでで最低限Raspberry Piは起動できるようになりました。ただし、この状態では日本語入力ができないので日本語入力システムをインストールします。調べてみるとfictx-mozcが良さそうなのでfictx-mozcをインストールします。インストールにはRaspberry Piのコマンドラインで以下のコマンドを入力します。
インストールするか聞いてくるので「y」を入力します。暫く待つとFcitx-mozcがインストールされます。インストールが終わったら再起動してください。
再起動したらRaspberry Piのメニューから「メニュー > 設定 > Fcitx設定」と辿ります。入力メソッドが画像のようになっていればFcitxでmozcを利用可能となります。適当なテキストエディタで日本語を入力してみてください。
SSHの有効化
1. Raspberry Pi側でSSHの設定
Raspberry Piのメニューから「メニュー > 設定 > Raspberry Piの設定」を開きます。インターフェースタブを開いてSSHを有効にします。
有効にしたらRaspberry Piを再起動します。
再起動するとこのようにパスワードを変更するようWarnigが出ます。パスワード変更には下記のコマンドを打ち込みます。
一番上のChange Passwordを選択し「Enter」、新しいパスワードを2回入力すればパスワードを変更できます。
2. ルーターで固定IPを設定(任意)
私はSSHでつなぎやすくするために、Raspberry PiのIPアドレスを固定しています。固定方法はルータに依存しますが、私の使用しているBaffaloのルーターでは以下の手順でした。
- ルーターの管理画面を立ち上げ
- Internet/無線LANから、DHCPリースを選択
- Raspberry Piに相当するものを手動割り当てに変更
- 任意にIPアドレスを決定(私は192.168.11.128にしました)
3. 母艦のMacから接続
母艦のMacのターミナルに下記のコマンドを入力します。
初めての接続では下のようにコネクションを張るか聞いてきますので「yes」で進めます。次にパスワードを求められますので先程のパスワードを入力します。
正しくログインできればこの画像のようになります。これでRaspberry PiのSSHの設定は完了です。
VNCの有効化
「Raspberry Pi VNC」でググると「tightVNC」をインストールする話が多く出てきます。それに沿って進めてもよいのですが、以下のRaspberry Piの公式ホームページのチュートリアルでは「RealVNC」 で進めていました。今回は公式に則る形で、RealVNCをインストールします。
1. Raspberry Pi側でVNCの設定
まずはRaspberry Pi側で下記のコマンドを実行し、環境をアップデートしてRealVNCをインストールします。
次にVNCを有効にします。上記のSSHと同様にRaspberry Pi側で「メニュー > 設定 > Raspberry Piの設定」を開き、インターフェースタブからVNCを有効にします。
有効にしたらRaspberry Piを再起動しておきます。
2. Mac側にVNCクライアントをインストール
MacにRealVNCのクライアントをインストールします。RealVNCに対応していればなんでもいいと思いますが、私は下記のViewerを使っています。
通常のアプリと同じようにインストールを済ませてください。
3. 母艦のMacから接続
母艦のMacでVNC viewerを起動し、入力欄にRaspberry PiのIPアドレスを打ち込みます。
アドレスが正しければこのような画面が表示されますので、UsernameとPasswordを入力します。これはLinuxのユーザー名とパスワードですので、特に設定していなければユーザー名は「pi」、パスワードは先程SSHで設定したパスワードとなっているはずです。これでVNCが利用可能となります。
まとめ
今回はRaspberry Pi 3B modelの初期設定からSSH/VNCを設定するまでをご紹介しました。特に大きな罠にハマることもなくスムーズに設定できました。Raspberry Pi周りはサイクルが早いのか、古い情報に当たることも多かったのでその点は注意が必要かもしれません。